FC2ブログ
22

とある家族について

考えたこと comment0 trackback(-)
娘中学時代の友人母数人と今でも仲が良く、
その友人達と久しぶりに会った。

その中の一人の家の話。
4人家族で皆真面目で親切、夫婦とも働き者。
それぞれとても気持ちが良い人達。
両親・姉は、わざわざ苦労しなくても
楽な道があればそちらを選ぶ派で、
好きな事にはマメに行動し、人生楽に楽しもう、
あまり高望みも無く、そこそこで充分で、
地道な生活に満足できるタイプ。

反対に、妹の方はいつも志高く上を目指す派で、
体質的に身体が弱いのに、希望の人生を叶えるために
敢えて難しい方にチャレンジする道を選び、
それが多少無理でも目標を目指すタイプで、
苦労困難は当たり前、でもいつもヘトヘト、
家族の中で一人だけ生き方が違う。
だから、どれだけ妹が努力しても家族は評価せず、
むしろ高望みばかりするメンドクセー奴と思われ、
家では孤立しがちになっていた。
その妹が大学受験を迎えたとき、
浪人なんて以ての外、できれば学費が安い国立大学で、
身体も心配だからと家から通える範囲の
地元大学を選ぶようにと強く押す親と、
親元離れて自分の可能性を伸ばしたいため、
遠方の受験を望む妹娘の意見が激しくぶつかり、
誰も悪意はないのに気持ちがかみ合わず、
家族みんなで苦労していた様子の話を聞いたのが、
前回集まった去年の12月だった。

で、先日聞いた話。
最終的に妹は合格が不可能かと思えた
遠方の難関私立大学理系学部に合格し、
それでも反対する親と最後のバトルの末に親が折れ、
その大学に進学することになった。
とはいえ、これから数年間どのようにサポートするか、
まったく目途が立たないわけでは無いけれど、
先立つ¥の問題はかなり大きく、娘の身体も心配でと、
入学させたもののすごく悩んでいた友人だった。

この家の親子は昔からこんな感じ。
志は高く自分の道を決め、目標に向かう娘に
のんびり好きな両親は、そこそこで良いじゃないと
いつも水を差すようにくり返す。
高校受験のときも、本人やる気あるのに、
中くらいのレベルの学校を強く勧めて、
それに頭に来て奮起した娘は、
無謀と思われた県内偏差値1位の高校に合格した。
よそ様のお子さんが難関大学合格したらすごく褒めて、
自分の娘が同じように難関目指す宣言したら、
自分ちはそこそこで良いとやる気に水を差すので
結局、毎回妹娘を奮起させる事になり、
親子喧嘩も度々あったらしい。

考えるに、友人夫婦が妹娘のやる気に水を差すのは、
妹娘の願望成就には親の協力も必要なハイレベルな事も多く、
親としては興味がない、好きでもないことに
協力させられるのは嫌だったからじゃないだろうか。
めんどくさい事に手を出してほしくない、みたいな感じ。
というのも、考えが合う姉の方にはもの凄く協力していたから。
だからじゃないかと思うのだけど、
妹娘に心から協力することをずっと避けていたから、
最終的に、親も全力で妹娘をサポートしなければ
どちらも中途挫折しかねない厳しい状況に至った気がする。

当事者になると相手の問題点はいろいろは見えるけれど、
衝突しやすい相手だったら、欠点が見えやすくなり、
あまり自分の事が見えなくなる。
友人家族は皆とても良い人達で、親としての愛情もすごく深い。
娘を心配する親から見ると、肩に力が入って無器用に苦労を選び、
生き辛そうで不憫な娘に見えるらしいので、
なんとか楽な生き方に変えさせたかったようだ。
反対に妹娘の方は、他の家族が向上心の欠片もない
ゆるゆるダメ人間に見えるらしく、
互いに相手が理解できない残念な人認定していた。
どちらも、相手の価値観を否定しながら意見するから、
自分の価値観の押しつけ合戦になりやすい。
でも、親子の相性や価値観の違いで相容れないこともあると、
それをどちらかが大人の視点で理解ができさえしていれば、
それこそ今回の件も、あそこまで拗れることなく
互いにそこそこ上手に折り合い付けながら、
また違う結果がもたらされたんじゃないだろうか。

入学してしまった今さらな話しだけど、
私からすると、そこに入学させて難問抱えるくらいなら、
浪人させて地元やや近くの旧帝大にチャレンジさせりゃ
お金の問題や、難関大学挑戦や、一人暮らしの希望とか、
皆の望みが叶ったんじゃないかと思うよ。
否定から入った友人家族はその方法を知っても
受け入れられないだろうけど。


人に対して正しく賢明な助言をすることは出来る。
しかし、自分が正しく賢明に振舞うことは難しい。

――――アルベルト・アインシュタイン


アインシュタインはそう言う。
確かにそう。
私も端から見たらよく見えた気がする。
また、相手の意見を真剣に聞かないと
相手に賢明な助言はできないと思った。
自分の好みの押しつけでは相手も心を開かない。
同時に、それが賢明な助言でも、
それが生かされるかは相手次第でもあり、
受け入れる下地がなければ無駄になることもある。
妹娘の生き方は、親の人生経験から見て
もっと楽に生きられると分かるだけにもどかしかっただろう。
でも、妹娘のそれに拍車をかけさせたのは、
親の生き方を押しつけ続けた事が原因じゃなかろうか。

そんなそこそこ楽な世界で完結しやすい友人夫婦だったため、
妹娘は、のほほん家族の単純思考をぐんと深めるための
きつい起爆剤として生まれたんじゃないかと思えた。
だから、家族も心をしっかり鍛えなければ、
まだまだ娘の起爆剤の役目は続くんじゃないだろうか。
実際、友人家族の問題が消えたわけではなく、
これからも妹娘に大きな刺激を与えられるはず。

妹娘は考えが違う家族の中で生き辛かったろうが、
想いを通すために意地を張る癖を止められるか、
同時に、自分が選んだ環境で充実した生活を送れるか、
それは彼女次第になるだろう。
ただ、己と向き合って心が自由に解放されるなら、
家族の想いや生き方が自分なりに理解できる日も
来るんじゃないだろうか。

どちらもこれから大変だろう。
本当は互いに仲が良い家族だからこそ
その家族に重要な課題が同時に訪れたように思えた。
のんびりした人達だから何かと起きるだろうけど、
なんとか柔軟に考えて、乗り越えてほしいと思う。


comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する